前の職場の社労の問題
労使間の問題。ソフトウエア企業の場合は?
それでは私の場合は、社会保険労務士の資格をどのように活かしているかをお話しします。私は1号から3号業務まですべてに携わっています。
そして今のとことは、お客様をソフト会社に限定して仕事をしています。
理由は前職の経験もありソフト会社の労働環境のことなら、
大抵のことが細かいところまで想像がつくからです。
みなさんもいま携わっている業種のことなら、よその会社のことも大体どのような働き方をしているのか想像できますよね。
社会保険労務士として業務をコンサルタントするには、その業務が行われている環境や状況のことを詳しく把握することが大切です。もちろんそれは社労士として経験を積みながらだんだんそうなっていくわけです。
みなさんが会社で働いていて、『労働時間のことできつい思いをした』とか、『人事考課に不満を感じた』などのきびしい経験をされていたとしたら、それは資格を取得して社会保険労務士になった時に、すべて実になります。
相談・指導によるコンサルティング業務とは、つまるところマイナス面を改善する仕事だからです。つまり働く人が“痛み”と感じていることを改善するのが社会保険労務士の役割のひとつでもあるのです。
私も会社員として長らく働いていたソフト業界は、
この労働環境の問題が非常に込み入っています。
ソフト開発業というのは、労働力だけが頼みの会社です。
ほかの業種、たとえば菓子メーカーさんが小麦粉を仕入れ、
製造ラインを動かしてパンを作って売る。
そういう仕事ではありません(もちろんそれも大変な仕事ですが)。
システムの完成度も、納品期日に間に合わせることができるかどうかも、
すべては人(開発エンジニア)の力に掛っています。
納品間際になると、エンジニアが寝袋で会社に寝泊まりして仕事を続ける。そんなことが結構ありました。
このことが労働者酷使と直結した問題になるかというと、
またそこが難しいのです。
というのは特に若いエンジニアさんなどですと、最新のシステムを開発することに夢中で、むしろ徹夜仕事を楽しんでいる人もなかにはいます。
もちろんほかの人たちからは不満の声もたくさん聞こえてきます。
また10人技術者がいるとして、10人とも同じボリュームの仕事を仕上げてくれるかというとそんなことはなくて。
どうしても能力にはバラツキが出てしまいます。
すると当然できる人のところに仕事が集中して、
能力の高い人ほど残業時間が多くなってしまいます。
社長もそのことは解っていて、どうにかしなければいけないことも承知をしているですが、忙しかったりいいアイディアがなかったりして、なかなか対処に踏み切れません。私自身も一人のエンジニアとして、そのよう出口のない課題について悩み続けていました。プロフィールのページでお話しした食品会社での社労士さんの出会いはその頃ことです。
だから社会保険労務士という資格に惹かれるようになったようです。