中立な立場で円満解決
経営者と働く人の思いは異なるのが当然。
中立な立場で働きかけるって、本当にむずかしいです
私は独立開業をして複数社のソフト会社さんと顧問契約を結んで仕事をしています。ですからたとえばMソフト社様の社内のことを、M社の社員さんのどなたかよりもよく分かっているということはありません。
毎日一日中M社さんに張り付いていられるわけではないので当然ですよね。私がどんなにその会社を知ったとしても、全部を知ることはできません。
私はソフト業界には詳しいつもりですが、それでもその会社の人にしか分からない部分というのが、必ずたくさんあるのです。
一方私たち社会保険労務士に仕事を依頼してくださる、
中小企業の経営者さんの立場に立ってみましょう。
適正な賃金は守るにしても、経営者にはなるべく経営コストを節約して、
事業を拡大するよう先々へ投資したい思いがあります。
それは会社の経営を安定させるセオリーでもありますから、
経営者であれば当然そうあるべきなのです。
社会保険労務士の資格者は、その間に立つ
中立的な立場で、円満解決を提供することを求められているのです。
Mソフト社様の話に戻りますが、私は社長様とのお付き合いも3年を過ぎた頃、就業規則を見直す話をそれとなく提案してみました。
社員のみなさんからの不満の声も、柔らかく率直にお話ししました。
実は社長さんも、現場の不満の声にはある程度気づいていたようです。
私がSEとして勤めていた会社の社長と同じパターンですね。
『現状に則した就業規則の見直しが必要なのかもしれないが、
それをすると会社がしばられてしまうのでは…』。
M社の社長さんは、そんな心配をされていたようです。
私は「サービス残業の問題だけは解消しましょう」、「できれば賃金の見直しだけは容易にできる規則を作りましょう」と、社長さんと食事なども一緒にしながら、社長さんの考えが変わるよう少しずつ働き掛けをしました。
就業規則の内容によっては、その見直しが経営者を苦しめる場合もありますが、内容によっては会社を守ってくれることも大きいです。
社会保険労務士の資格を取得して学んだ知識を活かしながら、そのようなプラス・マイナスを誠実にお伝えしながら社長さんを説得しました。
いまはまだ、M社様の就業規則の全面見直しとまでは至っていません。
それでもM社の職場に変形労働時間制を導入することができましたし、
タイムカードの管理や有給休暇の消化の規定などについても概ね整理がつけることができました。
現場でもその通りに運用されるようになってきています。
もちろんいま現在もそうした規則改正が適切かどうか、動向を追っています。不具合が生じるようなら、さらに見直しをかけるつもりでいます。
現状社員さんからはもちろんですが、社長さんからも、
まずまず満足のお声をいただいています。